修理日記

何でも直して得するブログ

PCX150修理日記

概要

PCX150に乗っている。新モデルPCX160が出る1年前だったが、改良がいろいろ行われている(だろう)と思い、納得して乗っている。資料が少なく、メンテナンスに苦労したので、その記録である。

ステータス

MBX50F -> 不明(ロードパル? バッテリが6Vだった) -> TZR125 -> SUZUKI Hi -> ブランク -> ADDRESS 110 -> PCX150

たいていの修理はやってきた。ADDRESS 110はスクラップバイク屋のオークションに引っかかってしまい、6万円で買ってさらに6万円部品代がかかった。この時は駆動系全交換&フロントフォークの全バラシなど、精力的に直した。

修理記録

ここから修理した内容を備忘録として、また誰かの役に立つと思い記録する。

サービスマニュアル

何にしろ情報が少なく、また情報にたどり着いても正しいのか間違っているのか判断が付かないので、サービスマニュアルを入手した。サービスマニュアルは新車で買った時毎回入手している。ところが、今回はマニュアルを入手するのが3年遅れたため、大変なことになった。メーカーに問い合わせると、全コピーをして製本するため2万5,000円かかるという。数千円とネットで情報を得ていたため面食らった。たったの3年で廃版になるとは・・

結局すべてのマニュアルをオークションで入手することになった。KF18のメンテに必要なマニュアルは、

サービスマニュアルPCX150 WW125EX2C[EBJ-JF28] WW150C[JBK-KF12](これはひとつ前の版。8000円で入手。)

サービスマニュアル追補版PCX150 WW125F[EBJ-JF56] WW150F[JBK-KF18](KF12との差分が出ている。これが無いとカウルのネジなど、どこを外せばよいのかわからないことが多い。1万円で入手。)

パーツカタログ4版 WW150F[KF18-100] WW150G[KF18-110] WW150H[KF18-120,122] WW150SH[KF18-121,123] 800円で入手。)

追補版と組み合わせてKF18用のマニュアルと成すことに気が付くまでずいぶん時間を消耗してしまった。つまりKF18は最初から1冊になっていない。この情報はどこにもなかった。KF18乗りのみなさんはどうしているのだろうか。

サービスマニュアル追補版はなかなか出品が無く、価格が吊り上がってしまい、1万円もかかった。今考えると、追補版だけ注文すれば取れたのかもしれない。パーツカタログは部品を注文するときに必要で、これがあれば部品番号がわかるため、モノタロウなどで間違いなく注文ができる(モノタロウではホンダの型番で部品が取れる。ただし登録されているもののみ。)。

ブレーキ液交換

3年目に訪れた初めてのメンテナンスである。2年目まではバイク屋の点検を受けていた。理由はメーカー保証相当のものが1年延長され計3年間保証が続くためである。そのためには1年目と2年目の点検をそのバイク屋でしなければならない。うまい仕組みである。2-3年目に壊れることはそうそうないだろうから。

ブレーキ液の交換はおおよそ3年程度で行う必要があるが、それ以外にブレーキピストン(パッドを押す部品)周りが腐らないようにする意味もある。このピストンは4-5年もすると高確率でさびがまわり、再使用が難しくなる。その前にシリコングリスで拭いてさびないようにするのが目的である。今回はピストンをすべて取り出さず、押し出してさびの前段階となる固着物を除去することにした。真鍮のブラシでこすると固着物が落ちるようなので用意した。確かに傷はつかなかった。一応円周の向きにこするようにして、万一傷がついても液漏れの無いようにした。

問題は、リヤブレーキレバーと連動しているコンビブレーキである。コンビブレーキのリンクを外して連動しないようにしている人もいるが、制動力が増すこの仕組みはあると便利であろう。この為にPCXの前ブレーキはピストンが3つもついている。上下2つがフロントブレーキレバーに、真ん中の一つがリヤブレーキレバーによって押し出される。ということは、リヤブレーキレバー用のブレーキ液リザーバタンクがあるということである。このリヤ用リザーバタンクが曲者で、PCXのメンテナンスのやる気をそぐ第一原因となっている。それはこれから詳述する。

カウルが取りづらい

カウルなんてメンテするときには四六時中つけたり外したりするものである。PCXのリヤブレーキリザーバタンクはイグニッションキーの横にあるので、L.インナーアウターカバーを外し -> R.インナーアウターカバーを外すことが必要であるのだが、、両方とも爪が非常に薄く、間違いなく爪を折ってしまう。私の場合は外すのに3か所、つけるとき1カ所折ってしまった。折った爪はプラリペアというプラスチック補修材で溶接して直している。何か所もプラリペアになっている。これをうまく取り外すためにどうすれば良いのか、コツなどはどこにも出ていない。唯一マニュアルには爪を外す順番が文章で書かれているのみである。

リヤブレーキメンテ

リヤブレーキの根元からグリス漏れが続いていた。これは買ってから1年目で気づき、その後もどんどん拡張していった。揺らすと多少ガタがあり、店に聞くとそんなものだといなされた。マニュアルを見るとゴムのシールがあるようだ。シール越しにグリスが出ているのは頂けない。SUZUKIなどはシールがない代わりにはめ込みがぴったりだった。薄くグリスアップしておけば相当持った。ガタが無いし、このほうが良いと思った。

リヤブレーキのブレーキカム、ブレーキアームにたどり着くまで、マフラ、スイングアーム、泥除けの六角ボルト1か所、リヤタイヤ、ブレーキシューの取り外しが必要である。ディスクブレーキ化を求めたい。

バックミラーステーの塗装

T.B.D.

メッキ部のメンテ

T.B.D.

エンジンオイル交換

T.B.D.

 ギアオイル交換

T.B.D.

 ベルト、ウェイトローラー交換

セカンダリシープのベアリング交換

有名なアイドリング時のゴロゴロ音。セカンダリーシープ内のベアリングが劣化することで発生するらしい。しかもこの現状に関してはKF30になってもなんら対策がないようだ。2年以内ならクレームで交換してもらえるらしいので、HONDAも把握していると思われるが・・。自分はゴロゴロ音については気にせずにいたのだが、一時期「シャーッ」といううるさい音がしていた時期も有った。その後気にならない程度に収まったが、この際交換してしまいたくなった。ちなみに、皆気付いているか知らないが、走行時はクラッチがつながりベアリングがまわらないので、全く影響がない。対策されていないのもその点があるかもしれない。

セカンダリーシープの中に入っているベアリングを除去するのに、どのような工具を使ってどのように取り出せばよいのか。いまいち情報がない。YouTubeを見ても、取り付けるところだけあって、取り外している部分が(わざと)掲載されていない。これでは片手落ちである。セカンダリーシープの中にはベアリングが2個入っている。手前にニードルベアリングが、奥に普通のベアリングがある。それぞれ純正品を持ってきても良いのだが、奥の普通のベアリングの片方にシールが無いため、ここから劣化が起きるのではないかという情報があり、両シール式(NTN 6902LLB)に変更してみた。結果はいずれ判明する。

www.monotaro.com

www.monotaro.com

 

ニードルベアリングを取り出すには爪でひっかけて引っ張る必要があり、ベアリングプーラーを入手した。

www.monotaro.com

この爪でひっかける部分だが、見るからに細くて曲がりそうだ。実際曲がったとか、爪の部分の引っ掛かりが甘くなって爪の役割をしないだとか、そのようなレビューがあった。工具というのは使い方があって、工具を作った人の考え方がわかればうまく使えるものである。実際、爪が舐めることもなく、曲がることもなく取り出すことが出来た。コツを書いておきたいが、まずボルトの部分(全体の固定部分)は緩めておき、爪の部分をハンドルを回しながらちょうどニードルベアリングにかむことを確認しながら固定する。爪の固定はモンキーレンチで爪固定部をはさみ、ハンドルを5N/m(0.5kg/m)程度の力(あくまで感覚)で回した。これでがっちりと爪が噛み込み、滑ったり、曲がったりしない。それと、ベアリングと本体の間にはCRC 5-56などをかけて、接合面に浸透させておくことを忘れずに。滑りを良くしておかないと、引く抜くのに過大な力が必要だ。いよいよボルトをモンキーレンチで回してゆく。モンキーレンチは30cmの特大の物を30年間使っている。一本買うとよろしい。ある時「コキッ」と滑った感覚があって焦るのだが、ベアリングの端面を指で触ると前より浮き出ているのがわかる。つまり接合面が滑ったのだ。これを繰り返すと最終的にポロッと取れる。

奥の普通のベアリングについては、プラグソケットレンチでたたくと良いとあるので、これから試してみる。取り外すときは細身、取り付けるときは標準の径のプラグソケットレンチがぴったりだった。あえてベアリングインストーラを購入せずともよかったが、そうピッタリのプラグレンチを、それも一昔前の標準サイズを持っている人は少ないだろう。amazonでベアリングインストーラは3000円で売っているので、それを利用するのがよさそうだ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B007FO9QZ4/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_R3JAS3BGPSJF5HPNRCES?_encoding=UTF8&psc=1

その前にスナップリングがあるので忘れず取り外す。取り外すには先の細いラジオペンチが良いが、そもそも同じくらい値段がするので、先細のスナップリングプライヤーを購入した。

www.monotaro.com

さすがにKTC製の工具なので値は張るが一生モノと感じた。一発でスナップリングの脱着が出来た。ラジオペンチの流用でこうはいかない。

ニードルベアリングを入れるには多少力が必要である。ベアリングインストーラでたたけば入るのかもしれないが、自分はM10のボルトとナット、ワッシャーを利用した。ボルトとナットをレンチで締めこんでゆくと滑るように入っていく。最後は表面と面一になれば良いとサービスマニュアルにあった。元の状態では-0.5mm程度まで凹んでいたが、ボルトとナットでは面一以上に埋め込めないのでそれで良しとした。

 

と、ここまで書いて、実はセカンダリシープごと交換する手がある。部品としてCOMP.(組付け済)を引くことが出来る。COMP.として引くとベアリングが挿入されている。ベアリングの治具を買い込むことを考えると、まず交換しておき、じっくりとベアリングを交換、次の2万kmに備えるというのが現実的かと思った(次の2万kmって何年後の話だ??)。工具をそろえるだけでセカンダリシープ毎購入できてしまうのである。

www.monotaro.com

ガスケットがへばりついているとケースを外すときに破れることがある。それを防ぐために用意はしておきたい。

www.monotaro.com

 

 エアクリーナ交換

T.B.D.

 バッテリ交換

T.B.D.

 カウル全剥がし

T.B.D.