修理日記

何でも直して得するブログ

液漏れした電気製品の修理

帰省して空き部屋を漁ると、いろいろなものが出てくる。今回の品物はこちら。

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キーボード全景

見た目はほとんど使用感なく美品。しかし、裏面の電池ボックスを開けてみると。。毎度おなじみの液漏れでございます。

液漏れしない乾電池を発明したらさぞ売れるでしょうに。調べてみるとアルカリ乾電池の場合は電池が0V(すっからかん)になると、ガスが発生する模様。ガス圧が高まるとマイナス極のところに設けてある安全弁が開き、、つまり中身が出てしまう。乾電池といえど中身は液体なので、アルカリ性の液体が染み出て悪さをしてしまう。アルカリ性であるから、電気製品の心臓部すなわち基板に浸み出すと厄介でご覧の通り。

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基板の様子

これは実は水洗い後。乾電池の液体は水溶性であるから、白い粉を吹いたような固形物を水洗いするときれいに取れるのだ。洗ってもその影響が残り、端子や基板が腐食している様子がわかる。基板裏には銅箔が張り付いていて、この銅箔まで腐ってしまうと電気を通さなくなり、働かなくなる。昔のマンガン乾電池の時の液漏れは金属がさびてしまうので厄介だったのだが、アルカリ乾電池の液漏れはこれらメッキパーツの浸食がないため、洗うだけで復活する場合が多い。見た目は変わってしまうが。

洗うだけで復活すればしめたもの。しかし今回は基板の導通塗料が侵されており、補助配線をする必要があった。

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補助配線の様子。

通じなくなった配線を別ルートで補完。「ドレミファ」の4音が鳴らなかったのだが、これで復活した。

トーンは100種類出るが、トーンの配線はどこかで不都合があるらしく選べない。ピアノ音しか鳴らなかった。リズムは選べるので、まずこのままで使うことにする。というより、この品物はばあばの買ったものであるので、すんなり捨てることはできず復活させる意味合いもあったのだ。また物が一つ増えてしまった。。