修理日記

何でも直して得するブログ

PCXウインカスイッチ修理

PCXのウインカスイッチが無反応になった。走行21,000km。正確には右折時動作しない。ぎゅっと押さえつけていると何とか点滅するが、なんとも。

以前ハイビームが付かないことがあって、バイク店に行ったらスイッチを無償交換してもらった(保証期間中)。あとでLED制御ユニットが不良で、スイッチが壊れることがあるとのリコールとなった。

リコールで制御ユニットを替えたので、問題なくなったと思いきや、今回のウインカスイッチの不具合。開発に居たことがあるならわかると思うが、完全に治って無かったということだ。完全でなくとも対策して、社内でok出れば終わり。

ユーザのスイッチはすでにいかれているので、やるならスイッチも同時に交換すべきだ。そうすれば対策品の制御ユニット(まだ不完全)でも相当年数持ったはず。ベトナム本田製なので、現地の開発でミスったのだろう。制御ユニットは日本製かな?不明。

右折時ウインカを出せずに止まっていたら、後ろから来た車も停止。そりゃあそうでしょう。前の車両が停止していれば、後も止まる。ウインカを止め忘れて、交差点で事故っている映像も見たことがある。正面からバイクが右折ウインカ出して来たからこちらも右折したらバイクが直進してきてドカン。

とにかくウインカが意思通りに動作していないと大変危ない。リコールは制御ユニットだけでなくて、スイッチも交換すべきだろう。今のバイクはウインカの作動音を消してしまっているが、このような時やウインカの球が切れている時、作動音が出ていれば気づくことが出来る。必要な機能だと思うね。音出さないなら故障するな。

ということで、速攻直す必要があり部品注文した。フレーム番号はJF56とKF18の場合。35200-K35-V02。2000円弱にて。高っ。

ここは修理日記なので、古いスイッチを直してみる。ほかのバイクのキャンセル付きウインカスイッチをグリスアップのためバラしたことがあるが、細かいパーツ(特に極小スプリング)がスイッチカバーと一体成型されていて、大変だった。PCXはスイッチだけ取れる構造なので簡単。しかも、スイッチ自体を壊さずにばらすことが出来た。接触不良や動作不良はスイッチの接点を磨いたり、グリスアップすれば直るので、修理できるようになっているのだろう。ここは感心。

(金属部分の当たる側と当てる側、両方研磨する)

電池式のルータに極小ダイヤモンドビットを取り付け、金属板の中央にある、接点がこすれた溝の跡をなぞる。ちなみにテスタで抵抗を測ると、修理前は抵抗値無限大になることが有った。酸化被膜というものが金属に出来てしまい、抵抗値が大きくなっている。LEDなんだから少ない電流しか流れないはず。なぜ接点に酸化被膜ができるのか、まったくもって理解不能。しっかりしてくれ。

(写真は研磨後にシリコングリースを塗布した状態。研磨前は接点が当たった跡が見えていた)

(以前ダイソーで買った600円の乾電池式ルータ(もう売ってないよ)。極小ダイヤモンドビットはモノタロウで買った。デグリースして紙やすり磨いてもOK。そのほうが良いかも。)

修理後テスタで測るとしっかり0Ωとなった。一件落着。このスイッチは今のスイッチが不良となる5-6年後に交換する予定。PCXに限ると、安全にかかわる本田のお粗末は本件で2件目。もっと気合い入れてくれ、本田。